WRO2018 大阪北公認予選会

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8月5日(日)、および8月9日(木)にWRO2018 大阪北公認予選会が行われました。

ロボット競技人口の急増に伴い、今年から複数のエリアに分かれて開催されることになったWRO大阪大会。大阪北エリアのプログラボからは、8月5日(日)追手門学院大手前中高等学校大手前ホールにて行われたエキスパート競技エレメンタリー(小学生)部門、および8月9日(木)関西大学北陽中学校にて行われたエキスパート競技ジュニア(中学生)部門、ミドル競技エレメンタリー(小学生)部門、ミドル競技ジュニア(中学生)部門に参加しました。

エキスパート競技エレメンタリー部門に挑んだ「KYスパイダーズ」チームのYくんは小学6年生。昨年はミドル競技で決勝大会に進出し全国2位になるなど、才能溢れる選手です。また、チームメイトで同い年のKくんもプログラミングセンス抜群の天才肌。2人のチームは大会前の練習でも抜群の成功率を誇っていました。しかし、能力ある2人ゆえに互いに譲れない部分も多く時にぶつかり合ったり、なかなか互いの意見を取り入れられず悩む姿もありました。そして迎えた大会当日…。

想像以上に難易度が高いサプライズルールに各チームが苦戦する中、互いの意見を聞きながら協力し合って必死に取り組む2人の成長した姿がありました。そして結果は…。

目指していた全国大会出場にはあと一歩手が届きませんでした。競技終了後、顔を覆って肩を落とすYくんに、そっと寄り添うKくんのやさしい姿が印象的でした。


エキスパート競技ジュニア部門は、他地区の大会でも、無得点のチームが続出するなど、今大会屈指の難易度の高さに、各チーム苦戦を強いられました。

「学校法人STY学園」チームのSくんは中学1年生。新中学1年生ばかりで結成されたSくんのチームのライバルは、同じ教室で切磋琢磨してきた上級生中心のチーム。全国大会経験者揃いの強豪です。最初はなかなかうまく動くロボットが作れず試行錯誤の日々でしたが、メンバーのYくん、Tくんと共に何台もロボットを再設計し、ようやくロボットの形が決まります。

しかし、さあこれから、という矢先にチームをアクシデントが襲います。ロボット担当のTくんが、中学校の部活が厳しく全く練習に来れない状況に。さらにプログラム担当のYくんも、腕を骨折してしまうという大ピンチ。残されたSくんは、どんどんプログラムを仕上げていく先輩チームを横目で見ながら、1人で黙々と作業する孤独な日々が続きました。しかし「1人で頑張るSくんを放ってはおけない」と、Yくんが腕を包帯で固定したまま練習に復帰します。ここからは怒涛の追い上げで、最後はどちらが勝ってもおかしくないほどの仕上がりとなりました。最後はTくんも部活を休んで駆け付け、3人揃って大会に臨むことができました。そして結果は…。

堂々の準優勝!表彰式後、共に頑張ってきた優勝チームに全国大会へ向けたエールを送るなど、表彰式後の3人の表情には何かをやり遂げた清々しさのようなものを感じました。

今年もチームの数だけ、様々なドラマがあった熱い夏でした。


それでは、プログラボの選手たちの競技結果をご報告します。

【WROエキスパート競技】
エレメンタリー部門 準優勝、3位、審査員特別賞
ジュニア部門 優勝、準優勝、3位【全国大会出場権獲得】

【WROミドル競技】
エレメンタリー部門 優勝、準優勝、3位【全国大会出場権獲得】
ジュニア部門 優勝 準優勝【全国大会出場権獲得】


競技である以上、全員が思っていた結果を手にすることはできませんが、この夏の経験が、選手たちのさらなる成長の一助になればと願ってやみません。

選手たちは本当によく頑張りました。夢を実現するべく挑み続けたその背中に、温かい拍手をお願いいたします。