レゴブロックで遊ぶ子どもの「好き」を伸ばすには?

レゴブロックで遊ぶ子どもの「好き」を伸ばすには?

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レゴブロックで遊んでいる子どもを見て、「この好きな気持ちを、どう伸ばしてあげればいいのだろう」と考える保護者の方は多いのではないでしょうか。たくさんパーツを買えばいい?どうやってアドバイスすれば?なにかの習い事につなげるべきなのか?

でも、親が最初に目指したいのは、上手な作品をつくらせることではありません。(もちろん上手につくれるのはすばらしいことです)子どもが何にこだわり、どこで悩み、どう工夫しているのかに関心を向け、試せる環境を整えることです。

この記事では、レゴブロック好きな子どもの「つくりたい」を支える、家庭でできる関わり方を紹介します。

ブロック遊びが好きな子どもを伸ばすために、親が最初に知っておきたいこと

ブロック遊びでは、規模や完成度の違いはあれど、なんらかの完成した作品そのものが目に入りやすいものです。しかし、子どもの中でたくさんのことが起こっているのは、完成までの途中です。

「この屋根はすぐ落ちる」「タイヤがうまく回らない」「もっと大きくしたいけれど、パーツが足りない」。こうした小さなつまずきに対して、子どもは手を動かしながら自分なりの答えを探します。うまくいかずに崩して、別の組み方を試すこともあるでしょう。

保護者が見るべきなのは、作品の完成度よりも、その試行錯誤の内容です。結果だけを評価するより、「どうしてそうしたの?」と過程に目を向けることで、子どもは自分の考えを言葉にしやすくなります。

また基本的なスタンスとして、ブロック遊びは「自由である」ことを忘れないようにしましょう。どうしても大人は「常識」をあてはめてしまいがちになりますので。

親ができること1:完成品より、つくっている途中を見る

「できた?」と聞く代わりに、制作の途中で少しだけのぞいてみましょう。

たとえば、こんな声かけがあります。

  • 「さっきと形が変わったね」
  • 「そこは何を工夫しているの?」
  • 「いちばん難しかったところはどこ?」

大切なのは、正解を求める質問にしないことです。「もっとこうしたら?」とすぐに提案するよりも、まず子どもの考えを聞いてみてください。本人にとっては、見た目には分かりにくい部分にこそ、大事な工夫やこだわりが隠れていることがあります。

また、できあがった作品を飾っておくのもおすすめです。家族に説明する時間ができると、自分の作品を振り返り、次に直したいところを見つける機会になります。

親ができること2:「何をつくったの?」以外の質問をする

「何をつくったの?」は、もちろん悪い質問ではありません。ただ、作品名だけで会話が終わってしまうこともあります。

そんなときは、質問を一つ足してみましょう。

  • 「これは何をする乗り物?」
  • 「どこから思いついたの?」
  • 「前の形から、どこを変えたの?」
  • 「もしパーツがもうちょっとあったら、何を足す?」

すぐに答えられなくても大丈夫。考えながら手を動かしたり、作品を説明したりする時間そのものが、その子の「つくりたい」を大切にする時間になります。

親ができること3:すぐに正しいつくり方を教えない

作品が傾いていたり、パーツが不揃いだったりすると、大人はつい手伝いたくなります。色を揃えたい、左右対称にしたい、その気持ちすごく分かります(笑) もちろん、子どもが助けを求めたときに一緒に考えることは大切です。

一方で、求められる前から直し方を示してしまうと、自分で試すチャンスは少なくなってしまいます。まずは「どうしたい?」「ほかの方法はありそう?」などと聞いてみましょう。

それでも困っているようなら、答えを渡すのではなく、選択肢を示すのがよいかもしれません。

「ここを広くする方法と、支えを増やす方法なら、どっちを試してみたい?」

大人の役割は、作品を完成させることではなく、子どもが次の一手を考えられるようにすることです。

親ができること4:説明書と自由制作を対立させない

説明書どおりにつくるのが好きな子もいれば、最初から自由につくりたい子もいます。どちらかだけが「創造的」なのではありません。

説明書を見ながらつくる中では、パーツの使い方や強度を出す組み方、手順を追う感覚を学べます。一方、自由制作では、自分のイメージを形にするために、何を使い、何を省くかを考えます。

おすすめは、説明書でつくったあとに小さな改造を加えることです。たとえば、「この車を水の上でも走れるようにしよう」「乗る人を増やすにはどうする?」と、一つだけお題を足してみます。完成品を壊さなくても、少しのパーツを追加することから始められます。

親ができること5:子どもの「もっとやりたい」に次の環境を用意する

子どもが「もっと大きいものをつくりたい」「動かしてみたい」「友だちに見せたい」と言い始めたら、それは次の体験を探すよいタイミングです。

家庭でできることとしては、次のような選択肢があります。

  • 制作前と完成後の写真を残す
  • 「このパーツだけでつくる」などのお題を出す
  • ネットやリアルの展示会で、ほかの人の作品を見る
  • 作品の設定や説明を短く書いてみる
  • 組み立てたものを動かす体験ができる場を探す

あとは、単純にパーツやキットを買い足すのも重要ですが、たくさんあったらよいかと言うとそうとも言い切れません。パーツやキットの購入についてはまた別の記事でご紹介したいと思います。

環境を増やすときも、先回りして決めすぎないことが大切です。「何をやってみたい?」と本人の気持ちを聞きながら選ぶと、次の挑戦も自分のものになりやすくなります。

今は日本中のいろんなところで展示会が多く開催されていて、凄腕ビルダーさんの作品をリアルで見るチャンスもたくさんあります。ビルダーさんたちはやさしい人ばかりなので、いろんなアドバイスをリアルに聞くチャンスでもあります。

ビルダーとして作品を作り続けて分かったこと

筆者自身は、大人になってからレゴブロックの魅力に夢中になった一人です。ここ数年はプログラボのカリキュラム制作でEV3やSPIKEなどのロボットキットを扱うことが多くなりましたが、以前はオリジナルのブロック作品をよくつくっていました。

その一つが、今年も盛り上がったサッカーワールドカップをテーマに、2014年ブラジル大会に合わせて制作した日本代表チームの選手たちです。本田選手や香川選手を中心とした、いわゆる「ザックジャパン」をモチーフにしています。

レゴブロックで制作した2014年サッカー日本代表チームの選手たち

この作品は、LEGOLANDのミニチュア都市「MINILAND」に見られる人物模型と同じ、Miniland Scale Figure(ミニランダー)と呼ばれる組み方を用いたものです。市販セットでおなじみのミニフィギュアとは異なり、頭・胴体・手足を、通常のブロックやプレート、タイルで組み立てます。

サッカーが好きな私は、選手一人ひとりの「らしさ」を表現するために、顔まわりのわずかなパーツの違いや選手が実際に履いているシューズの色を合わせるなど、どれがどの選手か区別できるように工夫しました。ただ人の形を並べるだけでは誰なのか伝わりません。限られたパーツと大きさの中で、どこに特徴を置くかを考える必要がありました。

テーマや表現方法、使えるパーツに制約があるからこそ、試行錯誤が生まれます。また、この作品を展示会で公開したときには、来場者の方に「どれがどの選手か」を当ててもらう楽しみもありました。つくる人の工夫が、見る人との会話につながったのです。

つくっては見直す積み重ねが、次の工夫につながります。子どもの制作でも同じように、途中を急がせずに見守ることが、次の挑戦を支える土台になると思っています。

レゴブロックでの「つくりたい」を、ロボットプログラミングへ

「つくったものを動かしたい」という気持ちは、ロボットプログラミングに興味が広がる入り口の一つです。組み立てたモデルに、モーターやセンサー、プログラムを組み合わせると、「どんな動きにしたいか」「そのためには何を変えるか」を、形にしながら考えられます。

プログラボでも、ロボットを組み立て、動かし、試して、改善するという流れを大切にしています。レゴブロックが好きなお子さまが次の挑戦を考え始めたときには、まずは体験の場で、どんなことに夢中になるのかを確かめてみてください。

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